車のドライバーは、あなたのバイクを認識していない - SMIDSY(スミジィ、Sorry Mate I Didn't See You)
イギリスでは、バイク乗りの間に「SMIDSY」ということばが浸透しています。これは「Sorry Mate, I Didn't See You」の頭文字を取ったもので、バイクを認識せずにオートバイの目の前に飛び出して事故を起こしたドライバーが口にすることばを象徴的に示しています。
車のドライバーは、他の車のことはよく見ています。けれども、オートバイのことはよく見落とします。オートバイに乗らないドライバーに、これは顕著です。つまり、大多数のドライバーということになります。まずは、次の有名なビデオを見てください。
白いTシャツを着ているチームと、黒いTシャツを着ているチームがあります。白いTシャツのチームが、バスケットボールを何回パスするか、数えてください。
答えは15回です。出来た人は、素晴らしいです。ところで、ゴリラの着ぐるみを着た人が通り抜けていったのは、見ましたか。
これは、人間がいかに情報を選択して認識しているかを証明しています。ドライバーも、車に注意が行っている人は、オートバイを認識しないことが多々あります。視界に入っても、認識していないのですから、オートバイの進路を塞ぐように車が出てくることになります。つまり、Sorry mate, I didn't see youのSMIDSYが起きるわけです。
一定速度で接近してくる小さな物は、認識されにくいなど、ドライバーが接近してくるオートバイを認識しない理由はいろいろ言われます。車のドライバーに、このことを教育するビデオを次に示します。
我々バイカーがどうやって身を守るかというと、第一に、車が自分を認識せずに行動を起こす危険性を常に意識することだと思います。私の言い方で言えば、「車は常に私のバイクを襲ってこようとしている」となります。車のドライバーを信じず、常に自分に向かってくる危険性を意識しながら走ることです。
たとえば、交差点で対向車が右折しようとしていれば、あの車は自分の目の前に右折してくるかもしれないと考えながら、それが起きたときに身を守れるスピードで、かつ、ブレーキをかける準備をして通過します。左から合流しようとする車がいたら、自分を無視して飛び出してくる可能性を考えて、中央車線寄りに走り(避けられる可能性が高まる)、ブレーキはいつでもかけられるように構えて通過します。
自分のオートバイが認識されやすいように、車体を左右に小さく移動させるという手もあります。直線的に進んでくる物よりも、左右に揺れる物の方が、ドライバーには認識されやすいということを利用した手法です。
もちろんですが、走っているときは、常に点灯。そして、黄色やオレンジの蛍光色のヘルメットやジャケットを着用することです。イギリスのライダーは、やたら黄色いです。それは、ドライバーに少しでも認識してもらいたいからです。私のヘルメットは、黄色の蛍光色です。ジャケットの上に、反射素材(ハイビズ)のベルトを織り込んだベストを着て走っています。
イギリスの白バイは、反射蛍光黄色満載で、「黄バイ」と言った方がいいかもしれません。

イギリスでは、居住地区の制限速度が解除されると、時速100キロほどで走ります。車に認識してもらうということは、生きるか死ぬかを左右する真剣な問題なのです。


