イギリス:バイク乗りの同胞意識

バイク乗りのbrotherhood (同胞意識)がイギリスではいかに強いかを示すことがおきました。

ヘアリー・バイカーズ(Hairy Bikers)という、人々に親しまれた2人組がいます。この2人は、イギリスやヨーロッパ各地でバイクに乗り、その土地の食材や料理に触れ、土地の料理を作るというテレビ番組を作り始め、30種類ほどのシリーズがBBCで放送されました。極東に出かけたシリーズもあり、日本でもバイクに乗り日本の料理を作っています。この2人はプロの料理人ではなく、普通にいる料理好きといった感じです。料理好きの素人が面白おかしく土地の料理を勉強して作ってみせるという親しみやすさが聴衆に受け入れられたのだと思います。私がイギリスでバイクに乗り始めた2008年ごろには、もうHairy Bikersは確固たる存在になっていて、それから彼らの番組を15年以上見てきました。部分的ですが、YouTube でもいくつか見られます。例えば、2人がベルギーに行ってチョコレートを作った時のダイジェスト版がこれです。

メガネをかけている方がデイブ(Dave)で、その相棒がサイ(Si)です。

2022年にデイブが癌に罹っていることが分かりました。弱くなり入退院を繰り返している間にデイブはBSAを注文し、BSAに乗ることを希望に癌と戦いました。そしてバイクに乗れるまでに回復しました。こうしてサイと撮ったシリーズが「The Hairy Bikers Go West」です。このシリーズの締めくくりがYouTube にあります。

このシリーズが放映されている2024年2月にデイブは帰らぬ人となってしまいました。66才でした。

Screenshot

最期までオートバイを愛し続け、乗り続けようとしたデイブを記念したRide(イギリスでは何か目的を持って同志が集まって走るということをよくします)をしようという声が上がり、Dave Day(デイブの日)と名付けられました。サイを中心に告知がなされ、2024年6月8日に行われました。

バイク乗りなら誰でも知っている、ロンドンのAce Cafe から出発しました。バイク乗りたちは、デイブのトレードマークになっている派手なハワイアンシャツをバイクスーツの上に着て走りました。Ace Cafeから2500台のバイクで出発したものが、途中で、オックスフォードで3000台、バーミンガムで4000台が加わり、デイブの故郷Barrow-in-Furnessに近づくにつれ、さらに数千台のバイクが加わり、結果的に46,000台のバイクがBarrow-in-Furnessに集まりました。見渡すかぎりオートバイの海です。

デイブ・デーの様子は、BBCが「You`ll Never Ride Alone」という番組にまとめて放送しました。リバプールFCのテーマソング「You'll Never Walk Alone」をもじっているのかもしれません。このページに載せた写真は、私が番組をスマホで撮ったものです。

イギリスで長くバイクに乗ってきて、バイク乗りどうしの同胞意識の強さには感心させられます。バイクに乗っていれば、私のような変な東洋人も快く受け入れてくれます。この同胞意識の強さを象徴的に示したのが、今回のデイブ・デーだと思います。

デイブのご冥福をこころから祈ります。Rest in peace, Dave.

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